英検3級を受けようと思ったとき、「何点取れば合格なの?」は気になるところです。ただ、合格点の数字だけを覚えても、今日の勉強は決めにくいもの。まず試験の流れを知り、その点数が何を表すのかを確かめてみましょう。
英検3級は、一次試験と面接で合否を判定
英検3級の従来型では、まず一次試験で「読む・聞く・書く」の力を測ります。一次試験に合格すると、二次試験に進みます。二次試験は、面接委員と英語でやりとりするスピーキングの試験です。
合格基準は二つあります。一次試験は「読む・聞く・書く」の合計で1103点、二次試験(面接)は「話す」で353点です。ここで使う点数は、正解した問題の数ではありません。英語力を共通の尺度で表す「CSEスコア」という点数です。英検協会の公式案内で、一次と二次それぞれの基準を確認できます。
一次試験と面接の合格基準は、別々に見ておきたいところです。
一次試験で高い点数を取っても、その点数を面接へ足すことはできません。二つの合格ラインを分けて見ておきましょう。
合格基準の点数と、正解した問題の数は別もの
過去問の選択問題を自己採点すると、「30問のうち何問正解したか」がわかります。この正答数や、記述問題を採点した換算前の点数を「素点」と呼びます。一方、合否に使うCSEスコアは、採点結果をもとに統計的な方法で計算したものです。
英検協会は、同じ正答数でも受験した回によってCSEスコアが異なり、自分の正答数だけではCSEを計算できないと説明しています。つまり、自己採点で「あと2問正解すれば必ず合格」「全体で7割なら確実」とは判定できません。公式の合否判定方法にも、この点が示されています。
3級では、各技能のCSE満点は550点です。一次試験は3技能なので、満点は合計1650点。そのうち合格基準は1103点ですが、1103を1650で割った割合は、問題の正答率ではありません。「満点に対するCSEの割合」と「問題に正解した割合」を混ぜないようにしましょう。
自己採点が役に立たないわけではありません。正答数は、苦手な問題や前回からの変化を見つける材料です。合否の確定は公式の結果で、次の練習は自分の答案で考える。このように使い分けると、点数の予想だけに時間を使わずに済みます。
問題数を知ると、準備の抜けに気づける
では、何を練習すればよいのでしょう。まずは公式の3級試験内容で、一次試験の構成を見てみます。
| 技能 | 問題の構成 | CSE満点 |
|---|---|---|
| 読む | 短文15問・会話文5問・長文10問、計30問 | 550 |
| 聞く | 3つの形式が各10問、計30問 | 550 |
| 書く | Eメールへの返信1問・意見を述べる英作文1問 | 550 |
読む・聞くはそれぞれ30問、書く問題は2問です。でも、問題数が少ないからといって、書く力の配分が小さいわけではありません。CSEは技能ごとに均等に配分されています。読む・聞くばかり練習して、Eメールや英作文に手を付けていないなら、準備に抜けがあるかもしれません。
記述問題の採点点数も、そのままCSEになるわけではありません。たとえば公式の英作文の採点案内は、内容・構成・語彙・文法の4観点を各0~4点で評価すると説明しています。この合計16点は「英作文」の採点尺度です。Eメールを含めたライティング全体の満点や、CSE満点550点とは区別しましょう。
勉強は、点数の予想より「次に直す一つ」を
ここからは編集上の学習提案です。過去問を一回分解いたら、合格予想だけで終わらせず、答案を次の三つの視点で見直してみましょう。
1.空欄になった問題から、練習の入口を決める
まず、間違いと未着手を分けて印を付けます。特に書く問題は、Eメールと英作文の両方に取り組んだか確認しましょう。いつも片方が空欄になるなら、その形式を一題書くことから始める案があります。
最初から難しい表現を使う必要はありません。何を聞かれているかを読み、求められた内容に答えているかを確かめます。書いた後は、設問と自分の英文を並べて「答えが抜けていないか」を見直すと、直す場所が具体的になります。
2.読む・聞くは、間違えた理由を分ける
読む問題なら、「単語を知らなかった」のか、「本文にある答えの根拠を取り違えた」のかを一言で残します。前者なら語句を確かめ、後者なら答えの根拠になる一文を探します。同じ不正解でも、やることは違います。
聞く問題は、音声を聞き直してからスクリプトを確認します。文字で読めば意味がわかるなら、聞き取れなかった部分を短く区切って音と文字を照合。読んでもわからないなら、まず語句や文の意味を確かめます。「リスニングが苦手」で止めずに、つまずいた一文まで小さくしてみましょう。
3.面接は、短くても声に出してみる
面接には話す練習も必要です。一次試験の準備と並行して、身近な質問に英語で一文答える時間を作る案があります。頭の中では言えるつもりでも、声にすると止まる場所に気づけます。録音して聞き直すと、言い直したい部分も見つけやすくなります。
間違いが多いと、どこから直すか迷うこともあります。
今日は一つで大丈夫。「聞き取れなかった一文を確かめる」など、終わりが見える練習を選んでみましょう。次に試す日も一行残しておくと再開しやすくなります。
S-CBTを受ける人は、操作や話し方も確認
ここまでの一次試験・面接という流れは、従来型をもとに説明しました。別方式の英検S-CBTでは、「読む・聞く・書く・話す」の4技能を一日で受験します。スピーキングは対面の面接ではなく、ヘッドセットを使う録音式です。読む・聞く問題もパソコン上で解答します。
S-CBTで取得する級・資格とCSEスコアは、従来型と同様に扱われます。方式の違いを「必ず受かりやすい」という話に置き換えることはできません。自分が受ける方式の公式体験教材を見て、対面で答えるのか、画面や録音に向かって答えるのかも含めて準備しましょう。
合格点について、よくある疑問
何問正解したら合格ですか?
正答数だけでは確定できません。合否は、一次試験と二次試験それぞれのCSEスコアで判定します。自己採点は、間違いを探して復習するために使いましょう。
7割正解を目標にするのは間違いですか?
練習上の目標を置くことと、合格を保証することは別です。目標として使う場合も、「7割だからもう合格」とは決めず、技能ごとの抜けや同じ間違いを見直しましょう。
得意なライティングだけ練習すればよいですか?
一次試験は3技能の合計で判定しますが、特定の技能に頼れば合格できるという保証はありません。得意な技能を伸ばしつつ、読む・聞くにも未着手や繰り返す間違いがないか確かめます。
一次試験の点数が高ければ、面接は大丈夫ですか?
一次試験の点数は面接へ持ち越せません。面接はスピーキングのCSEスコアで別に判定するので、声に出す練習や試験形式の確認も続けましょう。
公式情報と確認日
制度・数値の確認日:2026年10月28日。公開日:2026年10月29日。試験制度は変更される場合があります。申込時には最新の公式案内をご確認ください。学習手順は編集上の提案で、合格を保証するものではありません。